カニンデにおける若い兄弟たちの幕屋の集会からの手紙

7月21-28日

もし人が1人で夢を見れば、それはただの夢である。しかし多くの人々が共に夢を見れば、その時新しい何かが始まる(Helder Camara)

親愛なる兄弟の皆さん、平和と善!

 ブラジルの北東に位置するケアラ州、カニンデの町から。謙遜で貧しく、フランシスコの精神を生きているカニンデの人々の只中から。私たちは、総長である兄弟ジャコモ・ビニ、副総長である兄弟エステバン・オッテンブライト、総理事の兄弟たち、管区長である兄弟たち、クストディアや敬愛すべき諸管区の皆様へ、今回の兄弟的交わり、貧しさ、そして、それぞれの管区の代表者である兄弟たち(165名、50ヶ国)との分かち合いの時を経験することができたことについて、心から感謝したいと思います。また私たちは、ブラジル・サン・アントニオ管区の管区長である兄弟アルッシオ・フラゴーソ、当地修道院の院長であり主任司祭である兄弟カルロス・アントニオ、また、この集いを影で支えてくれた当地管区のすべての兄弟たちに、心からの感謝の意を表したいと思います。

 カニンデで過ごした日々の結論として、私たちは小さき兄弟会のすべての兄弟たちに、次のことを伝えたいと思います。私たちは、小さき兄弟であることを幸せに感じています。そしてまた私たちは、第三千年紀の始まりにおける預言的なしるしとなるために、深く神を観想し、福音を宣教してゆく兄弟的共同体を造り上げて行きたいと考えています。私たちは、貧しく、十字架につけられたキリストに、福音を大胆に生きていくことによって従っていかなければならないと感じています。

 私たちは、時として情感的な危機と孤独に陥ります。そしてこの孤独を、仕事(活動)や、イエスに従う気概を萎えさせる、逃避という形で満たそうとする誘惑にしばしば陥ってしまうことに気づいています。それゆえ、私たちは、自らの信仰を奉献されたものとする試みを共に生きてくれる、知恵と経験に満ちた兄弟たちを必要とするのです。また私たちは、初期養成での経験と生涯養成での経験との間に生じる断絶を避けるために、様々な共同体において生涯養成が促進されることを緊急の課題と考えます。

 この集いの中で、私たちは、小さき兄弟としての召命の本質的な要素を再発見しましたし、また、神の御言葉を深く聞く観想の次元に生き、福音宣教する兄弟共同体を建設するよう召されていることを感じています。私たちは、自分たちが所属するそれぞれの管区に対する愛情を忘れることなく、かつ国際的なプロジェクトを支持していくために、小さき兄弟会のすべての次元に対して心と魂を開いているように励まされています。信頼と創造性に満ちた関係を自分たちの兄弟共同体の中に育んでいくことは、私たちにとって大切なことです。共に兄弟として生き、同じパン、互いの喜びや苦しみを分かち合う共同体では、建設的な対話や、お互いに対する奉仕が可能です。

 私たちは、命を吹き込む兄弟的共同体を継続して建設し、信仰の霊を刷新し、若い力を取り戻した小さき兄弟会を育んでいくために、それぞれのカンファレンスで、この幕屋の集会のような体験を試みることは価値のあることだと考えます。私たちは(この集いを通して)次のことに気づくようになりました。ほんの小さな意志があれば、単純な兄弟的交わりを持つことは可能です。また、共同生活が、神の御言葉と秘跡を通しての出会いに基を置くとき、更に堅固なものになります。そして、現代においても、小さき兄弟会のカリスマを花開かせるために相応しい場所、つまり貧しい人々と交わる場所の中に入り、預言的な兄弟共同体を作り上げていくことは、まだ可能なのです。

 
それゆえ、私たちは以下のことを提案します。

―総理事たちと共に、私たちは自分たちの夢と望みをそれぞれの管区に伝えます。そうすることによって、カニンデで私たちが過ごし経験したこと、そして私たち若い兄弟が今この瞬間に感じていることを実現するために各管区を動かすことが出来ると思っています。
―私たちは、各管区長が、荘厳誓願を宣立して数年以内にある兄弟たちを支援し、彼らが兄弟的共同体の中に慎重に招き入れられるように彼ら相互の係わりの明確な道筋を立てることが出来るよう、提案します。
―私たちは、各管区長が、兄弟的共同体の建設を促進し、また、規則と様々な形の祈りの体験が生き、採用された隠遁所の建設を促進されるよう、提案します。
―私たちは、それぞれの管区、準管区、クストディアが、社会に挿入された兄弟的共同体、あるいは若い兄弟たちと、比較的若くない兄弟たちから成る巡回共同体を支援し、促進するよう、提案します。
―私たちは、各管区長が、会の様々なカンファレンスの兄弟たちと共に、若い兄弟たちを自分たちの定期的な集いに招くよう、勧めたいと思います。


 私たちは、カニンデの敬虔で信仰深い人々に、感謝と共にお別れを伝えようと思います。彼らは、私たちの信仰を、神と、私たちの主と、師父フランシスコへと深めてくれました。カニンデの人々に神の祝福がありますように。また、神が、私たちの主イエス・キリストの福音を生きる私たちの旅路を強め、恵みで満たしてくださいますように。