ムジゲの便り

ブッシュさんのお陰で藪の中

クレト 中村 道生 神父
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Frnaciscan Friary

韓国中央日報によると、『金大中(キム・デジュン)大統領は18日、「南北関係が小康状態を見せているが、スウェーデンのペーション首相の南北連鎖訪問とアーミテージ米国務省副長官の訪韓以後、韓半島の状況が前向きに展開する兆しがある」と述べた。』とありますが、 同紙の20日付の記事は次のような記事を伝えています。

『朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)と米国との敵対関係が続いた場合、韓国と北朝鮮(南北)の和解にも悪影響を及ぼすと、国連駐在北朝鮮代表部の李亨哲(リ・ヒョンチョル)大使が18日話した。
 
李大使はこの日、米ニュージャジー州のヒルトンホテルで開かれた「コリア・フォーラム・インターナショナル」(イ・ムンフィ会長)に招待演説者として参加、「韓国に兵力を駐屯させ韓国と同盟関係にある米国が、北朝鮮に対し敵対政策を取っているかぎり、南北関係も対立構図からは脱し難い」と述べた。
 
李大使は、韓半島に確かな平和と統一が定着するには、「米軍が韓国にいるべきではなく、朝米間の敵対関係が終わらなければならない」とし、「朝米関係改善の基本条件は、米国が北朝鮮に対する敵対政策を清算すること」だとした。
 
また、「米国が対話を望めば応じる。敵対政策を捨て、関係を改善するというなら歓迎する」と明らかにした。』と。

さらに、同紙は、21日の記事で、ASEANの会議で、南北の代表者が接触した際、北は、韓国の対北朝鮮包括的相互主義に対しても拒否感を示したとあります。

『ベトナム・ハノイで17日に開かれたASEAN地域安保フォーラム(ARF)の第8回高級事務レベル協議(SOM)に参加した朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の首席代表であるリ・ヨンホ参事(次官級)が、韓国の対北朝鮮包括的相互主義に対して拒否感を表明したことが21日、明らかにされた。
 
21日外交消息筋によると、SOM会議に参加した韓国代表が包括的相互主義と関連して、「これは過去の厳格な相互主義とは異なるものなのに、なぜ受け入れられないのか」と問うと、リ代表は「包括的相互主義も『相互主義』に比重をおいており、(北朝鮮は)これを否定的に受け止めている」と述べた。』

 ところで、韓国はこのところ日照り続きで、農作物に深刻な被害が及ぶと予想されています。おそらく北朝鮮はもっとひどい状況に追い込まれるのではないかと心配です。事実、中央日報はワシントンポストの記事を次のように伝えています。

 
「北で今年、最悪の飢きん」WP紙が予想 by 李相彦(イ・サンオン)記者

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が今年、再び深刻な飢きんを迎えることが予想されるとワシントンポスト紙が16日、報道した。同紙は現在、北朝鮮の2200万人の人口のうち約3分の1が外国の食糧支援に頼っているが、昨年の日照りで穀物収穫が大幅に減少し、今年は以前よりもっと深刻な局面になるだろうと報道した。
 
同紙によれば、世界食糧計画(WFP)は北朝鮮で今年必要な食糧は480万トンだが、穀物生産量は300万トンにすぎないと推算し、外国の食糧援助量は不足分180万トンの半分にもならない約81万トンと予想している。100万トンの食糧が足りない計算だ。 
 
平壌(ピョンヤン)で外国食糧支援業務を担当しているモータン国連調整官は、「来月になれば北朝鮮の食糧配給システムが麻痺するだろう」とし、「北朝鮮政府は既に住民らに自主的に食糧となるものを探すよう勧告している」と話した。同調整官は「食糧難のうえ、飲料水難と薬品難まで重なっている」と付け加えた。
 
同紙はこれとともに、国際社会が北朝鮮に支援した食糧が住民にまともに配給されているか、という疑問が膨らんでいるうえ、米国より韓国で北朝鮮を疑う声が高まっていると報道した。
 
ブッシュ米政権は最近、特別な条件なしに10万トンの食糧を支援することを決めたが、韓国では野党と北朝鮮脱出者団体などが「一方的支援はダメだ」という声を高めているという。同紙は、北朝鮮が一部地域で依然国際機構の食糧配給過程に対する検証を制限していると指摘した。