聖ア新教皇ベネディクト16世選出
小さき兄弟会への手紙より
テ・デウム・ラウダムス−すべてのものの主、神よ、あなたをたたえてうたう!
そうです、賛美と感謝の歌がきょう、私たちの心と唇から湧き上がりました。なぜなら「神の国の鍵を委ねられた責任ある共同体」が聖霊と共に、ベネディクト16世というペトロの第265代目の継承者を選出したからです。
長きにわたる在位の間、私たちの手をとって20世紀の最後の二十数年を導かれた偉大なヨハネ・パウロ二世への感謝の思い出と内省と静謐の中で過ごした日々の後、キリスト者共同体は今、大きな喜びと感謝の内に生きています。主はその御心によって、新三千年期の始めに「門出しよう」としている共同体に、それを導いてゆく役目を担う新たな牧者を与えて下さいました。教会への恵みの新たな季節が花開きました。システィナ聖堂には、復活された御方の「私に従いなさい」という招きが再び響きました。今回その招きはヨゼフ・ラツィンガー枢機卿に向けられました。ラツィンガー枢機卿は神の御旨の意図を堅固に守り、すべてを「捨てて」、復活された御方の「わたしは世の終わりまで、いつもあなたたちとともにいるのである」(マタイ28,20)という約束だけを頼りとして教会を未来に向かって導くことを引き受けました。この新たな旅の夜明けにあたり、私たち小さき兄弟は教会全体との交わりの中で、善き人々の期待を分かち合いつつ、聖フランシスコの心に一致してベネディクト16世に私たちの従順と崇敬と、ご希望に沿って協力する用意とをお約束致します。私たちは「主の葡萄畑の小さく謙遜な働き手」に、私たちの祈りと愛と協力を決して欠かすことのないようお約束します。復活された主がベネディクト16世を祝福されますように、そして新教皇が「キリストの叡智をもって、キリストの愛と真の喜びに向かって」私たちを導くことができるよう、委ねられた務めをみ恵みと共に支えて下さいますように。
兄弟ホセ・ロドリゲス・カルバッリョofm
「誓願から10年未満(U−10)」の兄弟たちの霊的修養会
「共に集う・・・直観と希望」というのが、荘厳誓願から10年未満の若い兄弟たちのために、2005年3月28日から4月2日までイタリア北部のピエモンテにあるオルタ湖近郊アルメノで行なわれた霊的修養会の標題でした。参加した60人の若い兄弟たちにとって、それは恵みと再生の時となりました。
前総長の兄弟ジャコモ・ビニは真の「兄貴」として、「心を燃え立たせる」喜びと希望の湧き起こし方を知っていて、賢明で兄弟的な気持ちにあふれたプレゼンテーションをしました。
取り上げられたテーマは本会の優先課題の本質をなす、小さき者である事と祈りと献身、そして福音宣教でした。こうした学習の有効さを決定づけたのは、小グループや集会での豊かな相互交流でした。時のしるしを注意深く読み取った後に諸管区で生まれたイニシアティブの発表や、この現代に私たちのフランシスカン・カリスマをどう生きるかという問いに対する豊富な応えは、修養の充実に大きく貢献しました。兄弟ジャコモは「大切なのは私たちの行なう奉仕の量ではなく、私たちのカリスマ的生活の質です」という挑戦をもって、若い兄弟たちに大きな希望と情熱を残しました。奉献生活の預言について語った女子ベネディクト修道会聖ユリウス修道院長のマザー・カノピとの会合は、重要で意義深いものでした。
最後に本会の養成と学問総書記の兄弟マッシモ・フサレッリが、この修養の集いがいかに諸管区間の協働の「預言的しるし」となるべきかを強調しました。
修養会の終わりに参加者の若い兄弟たちは、管区の「境界」は、架空の線でしかなく又そうあらねばならないもので、対話と協働の内にコミュニケーションの「開かれた扉」となる時、すっかり消え去るのだという確信を得て同地を発ちました。
フランシスカン家族協議会とFIの会議−イタリア
フランシスカン家族協議会(CFF)とフランシスカンズ・インタナショナル常任委員会(FI)との会議が、2005年3月21日午後、ローマの小さき兄弟会総本部で開かれました。常任委員会からの出席者は委員長の姉妹デニーズ・ボイルFMDM、姉妹マーガレット・マリー・キミンズOSF、兄弟ホアオ・ベネディット・フェッレイラ・デ・アラウヨOFMConv、アナ・マリア・オルメト・ラモス氏OFS、兄弟マルクス・ハインツOFM、アッティリオ・ガリンベルティ氏OFS、ルーシー・アルミラネス氏OFS、兄弟ゴラン・ダビッチTOR、兄弟テウェルデ・ベイネOFMCap、FI常任理事の兄弟ジョン・クィグリーOFMで、事務局長のアンヌ・ニハウス氏が同席しました。会議ではフランシスカンNGOの代表が、国連ニューヨーク本部とジュネーブ支局で行なわれている作業について述べました。近い将来、各大陸すべてにFI支局が設置される事が望まれています。「声なき人々の声を届ける」事へのコミットメントは、フランシスカン世界の期待に即してなおいっそう明確な奉仕を行なうために、内部での再考の機会をもたらしました。正面から向き合うべき挑戦の一つは、兄弟たちの養成とフランシスカンの福音宣教にFIを活かす価値を浸透させる事です。ですから、NGOの活動をフランシスカンの世界にもっとよく知らせる事が急務とされます。フランシスカン家族協議会はFIの活動に対する支援を確認し、支持を強調する手紙の準備を約束しました。FIとの恒常的な連携とその協働をさらに強化するために、CFFの次回会議で代表が選出される事になりました。FIについての詳細は下記をご覧下さい:
http://www.franciscansinternational.org
福音宣教国際評議会−イタリア
福音宣教総事務局(GSE)の支援機構であるフランシスカン福音宣教国際評議会(FICEM)の執行委員会は、2005年3月29日から4月2日まで小さき兄弟会ローマ総本部で会議を開きました。作業は公文書「創立の恵み」に示されている福音宣教についての指示を精読する事から始まりました。
委員会はFICEMとGSEに関する特別規則の原案を検討し、必要な修正を加えました。この原案は承認を受けるため総理事会に提出されます。続けて作業は2004年10月に開かれた前回集会の結論を分析し、そこから諸協議会と管区の新たな活性化を始動させるための形と方策が確認されました。委員会は特に「福音宣教のための管区プロジェクト」概略と、宣教精神の活性化の支援資料改訂並びに小教区司牧活動のオリエンテーション改訂についての指針を作成しました。先の6カ年期間に行なわれた小さき兄弟たちの様々な司牧活動の調査結果は、まもなく発表されます。福音宣教の新しい形とイニシアティブの区分方法が検討され、共同体における宣教精神活性化のためのモジュールが提案されました。
委員会は2006年2月13日から21日まで中央アメリカのサントドミンゴで開かれる次回集会の構成を明らかにしました。テーマは「福音宣教における記念と預言(未来に向かう過去と現在)」です。総長の兄弟ホセ・ロドリゲス・カルバッリョは委員会との会談の際、参加関係者に感謝してこの次元の活性化への奉仕を継続していくよう励ますと共に、取り組むべき課題についても指摘しました。
さらに委員会では、養成中の若い兄弟たちの福音宣教体験を促進する可能性について討議されました。また、管区や協議会における宣教活動の歴史の再発見や、GSEと管区事務局・協議会事務局間のコミュニケーションの改善が必要である事も伝えられました。
お知らせ−世界のあちこちから
※ フランシスカン第一会とTOR(第三律修会)の総長協議会が、2005年3月20日枝の主日にOFM総本部で開かれました。TOR総長の兄弟イリヤ・ジフコヴィッチが欠席のため、総理事の兄弟フェルナンド・スコッカTORが代理を務めました。会議は10時半に始まり、兄弟的なうちとけた会談と、それぞれの家族が歩んでいる旅路についての比較の時となりました。両会の総長は、共同で行なわれたプロジェクト(2004年11月3日から30日までフラスカティで行なわれた、養成担当者のためのフランシスカン合同講座)と、現在準備中のプロジェクト(ブリュッセル「ノートルダム・デ・ナシオン」共同体が行なう宣教活動に赴く兄弟たちのための、共同養成プロジェクト)を評価しました。
※ ヨハネ・パウロ二世の追悼ミサが4月13日総本部の教会で行なわれ、総長の兄弟ホセ・ロドリゲス・カルバッリョが聖体祭儀を司式しました。総本部の共同体と総長直属修道院の兄弟たち、それにローマの他の共同体からの兄弟たちが出席しました。教会はフランシスカン家族の修道会の姉妹たちやフランシスカン信者で埋め尽くされました。
※ フランシスカン家族協議会(CFF)は「平和に関する手紙」を準備しています。CFFは現在順番でOFM総長の兄弟ホセ・ロドリゲス・カルバッリョが議長を務めています。CFFの校訂によるこのテクストは、現代人への呼びかけとなっています。3月21日に小さき兄弟会のローマ総本部で開かれた会議では、兄弟ホセ・ロドリゲス・カルバッリョ、CFI−TOR議長の姉妹M・カロラ・トマン、TOR総長代理の兄弟フェルナンド・スコッカ、OFMCap総長代理の兄弟アウレリオ・ライタ、それにSFO会長代理のアルフォンソ・ペトローネ氏が、午前中のセッションの間、手紙の校訂と最終承認に専念しました。OFMConv総長の兄弟ヨアキム・ギエルメクは予期せぬ急務のためやむなく欠席しました。連帯のしるしとして、また紛争の続く地域に生きる人々への平和の願いを証しするために、CFFの次回会議の一つは聖地で開かれる事になりました。
総長の予定
5月2−14日 ローマで総理事会との会議。
5月9−10日 ローマで本会諸協議会議長との会議。
5月25−27日 フィレンツェ「聖フランシスコの聖痕」管区訪問。
5月30−6月2日 ニューヨーク管区会議出席。
日本語版ニュース
@兄弟南雲正晴は、今年3月12日付けで、前教皇ヨハネ・パウロ2世からバチカンの典礼・秘跡省の「顧問」に5年任期で任命されたことを、4月25日にバチカン大使館から通達されました。
A兄弟クラウディオ・ジャネシンのお兄さんアンジェロ・ジャネシン氏が重体です。また、兄弟山本善次郎は体調を崩し5月11日、聖マリアンナ医大病院に入院しました。どうぞお祈りください。
B管区主催の生涯養成プログラム:5月2日−7日、瀬田修道院において生涯養成プログラムが開催されました。来年9月の臨時総集会の準備文書「現代のフランシスコ会の使命」の学習とフランシスカンとしての宣教・生活体験を分かち合いました。後、4回のコースが予定されておりほぼ全兄弟が参加できるようになっています。
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