戦争が始まりました。一日も早く、少ない被害で終結すること祈ります。
まさに、イラク・フセイン政権は「躓きの石」です。シメオンは神に捧げられたイエスについて「多くの人のひそかな思いがあらわにされる」と言いました。(ルカ2.25)。
さて、イラクは国連の度重なる査察要求を拒み続け、アメリカの目に見える軍事圧力に押され、最近、小出しながら協力姿勢を示してきました。この時点で、世界の世論は割れました。アメリカはイラクが国連査察団に全面協力するつもりはないと判断し、即時、軍事力でフセイン政権を武装解除すると主張し、行動を起こしました。他方、フランス、ドイツ等は、これまで査察結果から見て、イラクの大量破壊兵器破棄を平和的に遂行出来るとし、現時点での武力行使に反対しました。そして今、反戦行動は世界的大規模のものとなり、これをイラクは反米・親イラク運動と取りました。
この反戦行動が、今また、「躓きの石」となっています。そもそも、反戦行動はフセイン政権に向けられるべきではなかったのでしょうか。フセイン政権は、以前、クルド人に毒ガスを使用しました。すでに破棄したというのなら、その証拠を査察団に実証すればよかったのです。それをしませんでした。おおかたの見方はイラクが「大量破壊兵器」を隠し持っているというものです。
クストス(聖地特別管区管区長)は米英軍が攻撃を開始した20日、兄弟たちが「ガスマスクセット」を購入出来るように配慮するように各修道院長に指示しました。(イスラエル政府は外国人にも、希望するなら、約5000円程度の担保で配布する処置を執っています。)また、この日以来、エルサレムも攻撃対象になっているとの噂が流れ、寮に寄宿している児童は自宅待機となりました。学校は休校になっていませんが、テルアヴィヴでは60パーセント以上の児童が自宅に留まっていると報道されました。在イスラエル日本大使館も業務をテルアヴィヴ郊外の大使公邸に移しました。
現在、スカットミサイルによる攻撃の可能性は少ないと思います。しかし、もし、化学・生物兵器がテロリストの手に渡れば、取り返しの出来ない大惨事になります。サリン事件では犯人は乗客に混じってサリンを拡散させ、無事にその場を逃げ出しました。「かみかぜ」は自分も死ぬつもりです。イラクから化学・生物兵器が拡散した証拠はありません。しかし、万が一、その万分の一であっても、このようなことを放置して、いいのでしょうか。反戦デモ、反米デモ参加者はこの問題にどうのように対処するのでしょうか。
それにもう一つ、国連の決議がないから、イラク攻撃は国際法違反であり、不法だとの意見があります。しかし、戦争は、いかなる理由、いかなる条件であっても悪ではないのでしょうか。この点についても、反戦活動に参加している人たちの意見集約が見あたりません。
ところで、キリスト復活大聖堂では、3月22日(土)、カトリックは四旬節第三主日、オーソドックスは四旬節第二主日の祭儀を執り行いました。
<写真説明>
アルメニアは、この日、祭儀はありませんでした。
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