オーソドックスの主の受難と復活祭 |
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4月9日 |
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アンジェロ 春山 勝美 神父 |
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4月29日金曜日、オーソドックス諸教会は主の受難を記念しました。朝、カルヴァリオで主のご死去を記念する祭儀があり、その後は海外からの多くの巡礼団が「十字架の道」をたどっていました。 日が落ちて、午後7時半、大聖堂前庭で土地の(アラブ)ギリシャオーソドックスは葬送行列をしました。しつらえた棺を聖職者が担ぎ、埋め尽くした信者の間に設けられたコースを左回りに三回、回るものでした。(写真1:アラブ葬送棺1;アラブ葬送)。 8時からは、大聖堂内でギリシャエルサレム総大主教(Patriarcha)司式の葬送行列があるので、写真の場を取るため早めにカルヴァリオに上りました。例年ですと、十字架の祭壇は「花びら」で埋もれているはずなのですが、普段のままです。 時間が過ぎても、式が始まらないので、顔見知りのギリシャの修道士に尋ねました。外で騒動が起きたらしいとの返事でした。1時間半遅れで、葬送行列が始まりました。行列はカトリコンを出て、私たちの聖マリマグダレナ祭壇前を通り、カルヴァリオに上ってきました。カトリックの葬送行列では、カルヴァリオで十字架のキリスト像を取り外し、清め、墓に運びます。(写真2:ギリシャ側)。ギリシャでは、キリスト像は使わず、「花びら」でキリストの遺体をシンボリックにあらわします。カルヴァリオから入り口前の「清めに石」に場を移して、埋葬の準備をし、キリスト復活聖堂を左回りで三回回ります。(写真3:遺体に見立てる;葬送行列2)。 5月1日(日曜日)午前0時、大聖堂の大小の鐘が一斉に鳴り出しました。カトリコンで控えていたギリシャの聖職者たちがロタンダに繰り出し、行列が始まりました。(写真4:お墓前;コプト前;溢れる信者)。三回回って、総大主教がお墓前に設えられた席に着座して行列は終わりました。(写真5:着座)。そして、朗読台に進み、冠を取り、主の復活を宣言しました。(写真6:宣言1)。 すると、堂内を埋め尽くしていた善男善女が、一斉に、それぞれのことばで、「キリストは復活した」と叫び出しました。叫びは反響し、傍観者であっても、主の復活を喜ぶ喜びに浸ってしまいます。 そして、総大主教はお墓に入り、そこで、しばらく祈り、香炉を自身で持ち、お墓の周りを回りながら、参加者にも香を振りました。済むと、再びお墓に入り、火を点したローソクを手に持ち、会衆を祝しました。(写真7:祝福)。 この間約1時間。そしてミサとなりました。その後、アルメニアが復活祭祭儀を行い、終わったのが午前9時。9時半からカトリックのミサをするため、オーソドックスの信者を解散させるのは大変でした。 そして、昨日、オーソドックスの巡礼者たちが帰国し、やっと、今日になって、カトリックの巡礼者が騒ぎに巻き込まれることなく、お墓の参詣が出来るようになりました。 |
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←お墓前 コプト前→ |
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←あふれる信者
写真5:着座→ |
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←写真6:宣言1
写真7:祝福→
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