OFM-J Weeklyアルバム   

弔 辞

<トレント管区からの弔辞>

 

リノ・ミケレッティ神父(Fr. Lino Micheletti, ofm)
<略歴>
1919年10月20日 イタリア(Vervo, Trento)で誕生
1938年07月30日 初誓願
1942年05月30日 荘厳誓願
1944年06月29日 司祭叙階
1948年〜1952年 中国&香港
1952年〜1953年 ベトナム
1953年08月19日 来日
2006年02月04日 東京で帰天

 
リノ神父様の生涯は神が日本、中国、ベトナム、イタリアの教会に贈られた賜物です。そして、日本聖殉教者管区の多くの兄弟たちは、リノ神父様の内に真の兄弟を見出し、神父様の優しさを味わい、高く評価し、そして深く愛していました。

純粋なフランシスカンとして、小さき兄弟として、多くの人の友となって、主キリストと福音のために一生を捧げました。また、出会う人を誰でも喜んで迎え入れ、支え、力づけ、そしてそれが当然のこととして全力を尽くして生きた宣教者でした。

リノ神父様が、若くしてイタリア、フランシスコ会トレント管区に入会し、司祭叙階後すぐ、神学生の養成担当者に選ばれました。戦争の恐ろしさを見た若い志願者に落ち着きと平和を取り戻し、夢を持たせるような勇気とフランシスカン生活への熱心さを自然におこして燃えさせていたそうです。

日本で過ごした53年、リノ神父は主に、修練長、日本語学校の校長、幼稚園の園長、小教区主任(韓国人信徒の多い大阪の教会、東京での英語系外国人信徒の小教区なども)。神父様の特長の一つとしては、頼まれる仕事をどんなことでも素直に喜んで受けいれ、派遣される場所なら、どこへでも、軽い荷物をまとめて速やかに出発することです。

心身共にとても丈夫で、暑さにも、寒さにも耐え、食べ物なら何でも、消化出来るものならなんでも食べることが出来ました。人が起す嵐にも揺れることなく、人の非難を「消化」出来る素直さをもち、不満や不機嫌さを知らない、いつも穏やかな性格の持ち主でした。山が好きで、なんでも挑戦し冒険を恐れない。イタリア、中国、ベトナム、日本。リノ神父が語ってくれた一つ一つの思い出、その数え切れないエピゾードはまるでフランシスコの「小さき花」のように聞こえました。

「忠実で良い僕だ。よくやった。より多くを任せよう、私と一緒に喜んでくれ。」と、イエスの言葉によって神父様を天の婚宴の席につかせてくださる慈しみの神に、深い信頼をもって兄弟リノ委ねたいと思います。復活された主イエス・キリストの栄光ある光が、私たちの兄弟リノ神父様の生涯を照らし、導いてくださったことを確信して、感謝ます。  2006年2月4日

管区長 兄弟ジェルマノ・ペレグリーニ神父
fr. Germano Pellegrini

Ministro provinciale